DX GAITを受けてみた

どういう経緯かDX GAITという試験を受けさせられたのでその記録。

GAITとは

GAIT(ゲイト):Global Assessment of Information Technology 
上記ページによると、「GAITは、ITエンジニアのスキルを正確かつ定量的に評価するための、世界共通のアセスメントツールです。GAITの問題はクラウド時代に必要な7つのフィールド、22のカテゴリから出題され、ITスキルをスコアにより明確に可視化することができます。」とある。
情報処理試験のように、試験を受けてあるラインを越えたら合格!というのではなく、ITに関する知識がどれくらいあるかを点数化(990点満点)し、自分の知識がどんなもんかを測る、という感じのようだ。

7つのフィールド

  • DB
  • OS
  • アプリケーション
  • ストレージ
  • セキュリティ
  • ネットワーク
  • 仮想化

出題内容

GAITは受けたことがないが、各フィールドのサンプル問題が数題ずつ公開されている。フィールドの一般的な問題もあれば、特定の製品についての知識を問われる問題もある。MySQLで使用するデフォルトポート番号なんてOracleしか触ったことがない私は知らない。

スコアレポート

各カテゴリでどれくらい得点できたかをグラフ化したレポートを作成してもらえる。また、スコアに応じて「スキルマーク」を付与してもらえる。何の役に立つのかは不明だが…。

  • GOLD:700~990点
  • SILVER:480~699点
  • BRONZE:300~479点

アセスメントサマリー

半年ごとの、最高得点や平均点、社会人と学生別のスコア分布、先述の7つのフィールドごとの得点率、受験者の業界ごとのフィールド別得点率と平均点が公開されている。自分が関わっている業界のスコアと自分のスコアを比較することにより、同じ業界内の人材に比べて自分が劣っているフィールド、優れているフィールドを客観的に判断できるということだろう。

DX GAITとは

試験範囲がDXに特化したものとなる。具体的にはIoT、AI、技術活用の3フィールドが出題対象となる。
そして、これ以上の情報がほとんどない。GAITはサンプル問題があったが、DX GAITについては3つのフィールドについての説明しかない。各フィールドの出題に関して用語だけをまとめると

  • AI…機械学習、深層学習、深層強化学習、数学・統計学、プログラミング言語、ライブラリ、システム実装
  • IoT…センサー/デバイス、通信/ネットワーク、プラットフォーム、アプリケーション、数学・統計学、システム実装
  • 技術活用…製造、小売/飲食、医療、金融、農林、運輸、土木、社会インフラ、Eコマース、ソーシャルメディア

のようになっている。

また、GAITに関してはアセスメントサマリーが公開されていて、それぞれの業界でどれくらい得点しているのかが分かるが、DX GAITに関してはそれも分からない。スコアは990点満点ではなく500点満点となる。

DX GAITを受けてみた

公式サンプル問題もないし、ネットを漁ってみてもDX GAITに関する情報はほとんどないため準備のしようがない。30分で60問という情報だけはあったので、とにかく急いで解かないと最後まで問題を見ることすらできないだろうということだけ気を付けて試験に臨んだ。

感想

AIフィールド

G検定に向けた準備をしていたため、機械学習に関連する知識問題に関してはさほど悩むことはなかった。しかしPythonの特定のライブラリや、ソースコードが何をしているのかを問う問題に関してはほとんど分からなかった。Pythonは基本構文は勉強していたが、機械学習のコードを見て読み解くほどの実力はついていなかった。実装もできるAIエンジニアを目指したいので、知識だけでなく実スキルも磨かなくてはいけない。

IoTフィールド

フォグ/エッジコンピューティングに関する問題が多かった。言葉はなんとなく知っていたが、きちんとした理解は足りていなかったように思う。ただ、「全部クラウドにデータを送って、クラウドで解析して、デバイスに戻していたら時間かかるよね。ローカル側のリソース活用すれば全体として効率化できるよね。」くらいの理解を持ったうえで常識的に考えると、なんとなく答えられる問題も多かった。

技術活用フィールド

あまり覚えていない。特定分野の、結構細かいところを聞かれた気がする。業務でやってないと無理じゃないだろうか。

スコアレポート

結果。

G検定の取得を目指している関係上、全体で比較してAIフィールドで得点ができているのはまぁ良かったのだろうと思う。これが業界や社内的にどれくらいのものなのか、比較対象がないので全く分からないが…。まぁ自分が所属している部はAIやIoTにはかかわっていないので、おそらく部の中では得点できている方だと思う。

ところでこのスコアレポート、上の画像の外に「GAITの満点は990点です」などと書いてある。「DX GAITの満点は500点です」とは書かれていない。GAITのスコアレポート出力システムを使い回しているのだろうか。BRONZEのスキルマークが表示されているが、GAITは990点満点中300~479点でBRONZEであることを考えると、500点満点中300点取れていればSILVERくらいくれても良さそうなものだ。もしかして、DX GAITもGAITと同じ基準で、300~479点はBRONZEなのだろうか。そうだとするとDX GAITでGOLD(700点以上)は取得できないことになる。いや、別にスキルマークが欲しいわけではないけども。

GAITの今後

DX GAITに関する情報があまりにもないので少し記事を書いてみたのだが、改めてGAITのページを漁っていると、「GAIT2.0をリリースします」という記事を見つけた。そしてDX GAITのサービスを終了すると…。従来のGAITにDX領域を追加した構成になるのだとか。そうですか。

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